2026.10.27 最新情報

長野県「信州型フリースクール認証制度」の研修として、こども性暴力防止法、セーフガーディングに関する研修を実施

NPO法人eboardは、2024年度より長野県から委託を受け「信州型フリースクール認証制度」にて認証を得たフリースクール、居場所等にオンラインおよび対面形式の研修プログラムを提供しています。2026年度の対面研修では、12月の「こども性暴力防止法(いわゆる「日本版DBS)」の開始を前に、同法および「こどものセーフガーディング」に関する研修を実施しました。

支援の届かないこどもたちへ——今、期待されるフリースクールと居場所の役割

不登校の児童生徒は増加を続けています。文部科学省によると、2024年度の小・中学校の不登校児童生徒数は約35万4千人となり、12年連続で増加、過去最多となりました。さらにこのうち「3人に1人以上」の割合で、学校内外での専門的な支援につながっていないことが大きな問題となっています。

△文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」よりNPO法人eboardが作成

公的な支援施設の拡大に限りがある中で、フリースクールや居場所等の民間施設の数は増加していますが、小規模な団体の持続性や質の保障など、不登校のこども達を支える民間団体への支援が求められています。

長野県では「信州型フリースクール認証制度」を2024年4月に創設。一定の基準を満たす県内のフリースクール等民間施設を認証し(52か所、2026年8月時点)、運営費補助に加え、研修実施や情報発信、交流・連携の促進にも取り組んでいます。

△長野県「信州型フリースクール認証制度」の仕組み

NPO法人eboardは、2024年度より長野県から委託を受け「信州型フリースクール認証制度」にて認証を得たフリースクール、居場所等にオンラインおよび対面形式の研修プログラムを提供しています。

こども性暴力防止法の施行

2026年12月25日「こども性暴力防止法」が施行されます。同法では、対象となる事業者に対し、こどもへの性暴力を防止するための安全管理や従事者への研修、特定性犯罪前科の有無の確認(日本版DBS:Disclosure and Barring Service)、過去に性犯罪を犯していた場合等にはこどもに接する業務に就かせないことなどが求められます。

同法の施行を契機として、フリースクールや居場所等においても、こどもたちを守る体制づくりの重要性がさらに高まっています。日々こどもと直接関わり、多様な活動を支えるこうした現場においては、性暴力の防止はもちろんのこと、こどもをあらゆる危害から守る多角的な視点を持つことが求められます。   

こうした背景から、 信州型フリースクール研修では「こども性暴力防止法」の意義を踏まえながら、同法の理解促進だけでなく、子どもの権利を侵害してしまうさまざまなより広範なリスクを想定した、予防的で組織的な枠組みである「セーフガーディング」についても、対面研修で実施する運びとなりました。

法制度から実践へ——現場でこどもの安全と権利を守る2つの研修

NPO法人eboardは、8月に長野県内の2カ所で「こども性暴力防止法」および「セーフガーディング」に関する研修を信州型フリースクール研修の一環として、実施しました。

△認定NPO法人ACEによる研修の様子

第1回:「こども性暴力防止法」研修

8月6日には、「こども性暴力防止法」について、制度の概要や対象、申請・手続きなどを学ぶ研修を実施しました。12月の法施行を前に、フリースクール等においてもこどもの安全を守るために求められる取り組みについて理解を深めました。

第2回:「こどものセーフガーディング」研修

8月28日には、認定NPO法人ACEから講師を招き、「こどものセーフガーディング」について学ぶ研修を実施しました。セーフガーディングとは、こどもをあらゆる危害から守り、こどもが安全で、尊重され、自分らしく参加できる環境をつくるための組織の取り組みです。研修では、こどもへの暴力や虐待などを防ぐための、日々の関わり方や組織としての仕組みについて学んだほか、実際に起こり得る場面を題材としたケースワークを行い、こどもの安全を守るためにどのように対応できるかを考えました。 

研修事業では、11月・12月にも長野県内で同様の研修を実施予定です。

小さな現場を置き去りにしない——地域と自治体で挑むこどもたちのセーフティネット

代表理事 中村 孝一

NPO法人eboard
代表理事・中村 孝一

不登校への公的な支援拡大にも限りがある中、フリースクールや居場所等の民間による取り組みが広がっていますが、同時にこどもたちの安心・安全や質保障のための枠組みが欠かせません。長野県のような地方では、地域に1つだけの団体がこどもたちを支えているケースも多く、まさに「信州型フリースクール認証制度」のように、補助金だけでなく研修や交流の機会も通じて、さまざまな人が関わり合いながら、制度や環境を「共に育てていく制度」が必要だと感じています。

eboard では、こども性暴力防止法施行にあたり、小規模の団体でも同法の認定が受けられるよう支援を拡大していくとともに、より現場での実践的な枠組みであるセーフガーディングの理念浸透を、多くの皆様と協力しながら進めてまいります。

本件に関する問い合わせ先

・NPO法人eboard 新免

・メールアドレス:support@eboard.jp

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